青梅市議会議員及び本件財務会計責任者に関する措置請求
第1、要旨

1、請求人が平成20年度の政務調査費を調査したところ、以下の支出が政務調査費として認められないものでした。そこで当該議員より返還させるよう市長に求めます。

(1)荒井紀善議員は、「事務用品」としてICレコーダーを購入し、6,580円を支出しています。これは個人の資産形成となりうるもので、青梅市議会政務調査費の手引きでも「個人の資産形成となる備品の購入等に要する経費」は政務調査費の充当が不適切な事例として挙げられています。
(2)荒井紀善議員は、「事務用品」として「新聞掛け」を購入し、3,780円を支出しています。政務調査にどうしても必要なものとは言い難く、(1)と同様これも個人の資産形成となりうるものです。
(3)荒井紀善議員は、「書籍」として以下を購入し91,493円を支出していますが、個人の一般的趣味、嗜好、思想、教養あるいは選挙活動のためのものであり、政務調査費を充てるべきものではありません。

・「朝の誓い」      1,500円
・「倫風随想」      1,300円
・「婦人画報6月号」「クマの畑をつくりました」2,780円
・ギジー (「市町村財政分析」と領収書が一つになっている)980円
・「私たちの手話1?5」  5,198円
・「教育新興」      1,300円
・「倫理が開く君たちの未来」600円
・「毒箭」        5,775円
・「鱒の森No.1」     1,890円
・「記憶の中の源氏物語」 3,990円
・「ふたつの川」     2,625円
・「海の武士道」     1,680円
・「告白」        1,470円
・「倫風誌20年4月号?21年3月号」3,600円
   ・「デジタウン青梅」   27,300円
   ・「広辞苑」       12,600円
   ・「色」「東北道路地図」「美術大鑑」「日本語源大辞典」計16,905円
(4) 荒井紀善議員は、姉妹都市ボッパルトへ友好訪問をした費用のうち、航空券代等のうち1/4に当たる36,497円を「調査費」として政務調査費より支出した。しかし友好親善活動と議会のための調査とは区別するべきであり、必要があって計画を立て自ら具体的な準備をもって視察に臨むべきであると考える。政務調査費から支出することは認められない。
議会事務局からかつて全国都道府県議会議長会の事務局におられた野村稔氏に海外への視察に関する見解を問い合わせたが、その回答もほぼ請求者と同じ考えであった。

(5)荒井紀善議員は、「市政報告会」を開き、「お茶代」6,000円「はがき代」67,400円を支出したが、案内チラシを見ると「衆議院議員井上信治&市議会議員荒井紀善と語る会」となっている。2人で開いたものならば費用負担も折半すべきである。

(6)荒井紀善議員は、東京都議会自由民主党「たばこ議員連盟総会」に出席する交通費として1900円を支出したが、会の次第などを見ると政治活動・政党活動の一環であり、政務調査費からの支出は認められない。

(7)荒井紀善議員は、北海道釧路市で開かれた「第3回全国市議会議長会研究フォーラム」に参加した後、H20年10月16日午後から釧路湿原野生生物保護センターを訪ね、翌17日?18日にかけて「町長選挙を控えた弟子屈町で人に会ったり施設を訪ねたりした。その費用としてゲストハウス「ゆうあん」宿泊代17,430円、レンタカー代24,583円を支出した。しかしこの日程・視察内容には政務調査を使う必然性はなく、政務調査費からの支出は認められない。

(8)荒井紀善議員は、所属する会派青風会の視察旅行に参加し、20,000円の会費のうち、10,000円を研究研修費として政務調査費から支出した。しかしこの会派視察の内容は首相官邸、参議院議長公邸を訪ねた後、山梨県石和温泉に一泊し翌日陸上自衛隊駒門駐屯地を視察したもので、政治・政党活動と親睦のための色合いが強い。これらは政務調査とは厳密に区別すべきであり、政務調査費から支出することは認められない。

(9)荒井紀善議員は「手話講習会受講料」として8,000円を政務調査費から支出している。手話を学ぶ志は良しとしても、議会のための調査に必要な費用とは区別すべきである。また事前に入門コースにも調査費から500円支出していて、どんな講座が開かれているかはそこで十分調査ができたものと考える。よって政務調査費からの支出は認められない。

(10) 島田俊雄議員は、姉妹都市ボッパルトへ友好訪問をした費用のうち、51,497円を「調査費」として政務調査費より支出した。しかし友好親善活動と議会のための調査とは区別するべきであり、また必要があって計画を立て自ら具体的な準備をもって視察に臨むべきであると考える。政務調査費から支出することは認められない。
議会事務局からかつて全国都道府県議会議長会の事務局におられた野村稔氏に海外への視察に関する見解を問い合わせたが、その回答もほぼ請求者と同じ考えであった。

(11)榎沢誠議員は書籍購入代として「古文書講座??期」16,000円、「古事記」1800円を支出したが、個人としての研究のための書籍であり、政務調査費からの支出は認められない。

(12)井村英廣議員は書籍購入代として「明快 選挙法・政治資金法の手引き」10,092円、「モデルスピーチ全集 会社一般用」8,977円を支出した。前者は政治活動、政党活動のためのものであり、後者は政務調査とは関係がない。政務調査費から支出することは認められない。

第2、監査期間について

 本件支出は平成20年度ですが、議員による支出報告提出期限が21年4月末、さらに確定まで1ヶ月ほどかかり、さらに文書の公開までは情報公開請求ののち2カ月以上の日数が必要であった。従って監査請求の期限内である。


地方自治法の規定により、別紙事実証明書を添え、必要な措置を求めます。


                    平成22年7月30日
  
監査請求人                 飛弾 紀子


青梅市監査委員殿

事実証明書

1 荒井紀善議員 平成20年度政務調査費収支報告書
2 同      政務調査費出納簿
3 同      ICレコーダー受注レシート
4 同      同領収書
5 同      新聞掛け領収書
6 同      書籍領収書
7 同      ボッパルト市訪問記録票・領収書・記録票
8 同      野村稔氏見解
9 同      市政報告会記録票・領収書・案内
10 同     タバコ議員連盟総会参加 記録票 次第書・レジュメ
11 同     釧路における調査活動記録票・領収書
12 同     会派視察旅行 記録票・案内・領収書
6  同     手話講習会領収書
14 島田俊雄議員 ボッパルト訪問記録票・領収書・視察報告書
15 榎沢誠議員  書籍領収書
16 井村英廣議員 書籍領収書

監査請求の期間について

監査請求の期間については通常はその財務行為が行われてから1年間とされています。しかし、政務調査費の場合、議員による報告の期限が4月末、確定が5月末で、その時点で情報公開請求をしたとしても、手続きに通常2週間を要します。さらに資料が膨大なため議会事務局が確認作業をするため情報公開の期間が延長され、実際に閲覧に供するまでの作業時間を入れると約2カ月以上がかかっています。
それらの日数を考慮し、「市民が実質的に知ることができる時期から1年間が監査請求期間」と考えるならば、期間内ということになると考え、今回の請求をしました。
私は議員であり、政務調査費に関してはよくわかっていたのではないか、というご指摘もあるかもしれませんので、以下に説明を付け加えます。
20年度政務調査費については、議会で検討会を設け、非公式な形ではありますが22年4月2日、5日に個々の議員の報告書や領収書を点検し、その結果を議長が四月中旬から下旬にかけて議員全員に書面で知らせています。私は不適切な支出はこの検討結果を受けて個々の議員により訂正あるいは返還がされることを期待していました。しかし訂正・返還などの状況を確認するためには、さらにそれについての情報公開手続きが必要で、時間がかかりました。自主的に訂正や返還をした議員に対して監査請求をすることは避けたかったからです。その確認をしたうえで、公金を不適切に使ったままにしている事案について監査請求をした次第です。

青梅市長及び本件財務会計責任者に関する措置請求
第1 要旨
1、請求人が平成19年度の政務調査費を調査したところ、以下の支出が政務調査費として認められないものでした。そこで当該議員より返還させるよう市長及び本件財務会計責任者に求めます。
1) 山井正作議員は、19年度政務調査費「調査・研究費」として5月21日?22日に、「東芝グループ議員団会議総会および北九州エコタウン視察の交通費」として、39,040円を支出しています。この内訳は小作?羽田、福岡空港?小倉の往復交通費5,440円及び羽田?福岡の飛行機運賃33,600円です。
  添付された「第27回定時総会 次第」によると2006年度の東芝グループ議員団の活動報告、会計報告、さらに2007年度の議員団の活動計画、役員体制等が主な議事となっています。
インターネットで東芝グループ議員団について検索したところ、全国16名の議員が紹介されています。また同ホームページからリンクして閲覧できる山井議員の活動報告を見ると会社名の入ったE-mailアドレス、「会社自席」の電話番号および東芝労組青梅支部の電話番号が記載されており、山井議員は一社員として労働組合に属した上で東芝グループ議員団としての政治活動を行っていると考えます。
「青梅市議会政務調査費の手引き」では、「議員が他の団体の役職を兼ねていて、その団体の理事会、役員会、および総会等への出席に要する経費」は私的経費であるから政務調査費の充当は不適当であるとしています。
したがって東芝グループ議員団の総会に出席するための費用に政務調査費を充てることは認められません。
また「青梅市議会政務調査費の手引き」では「航空運賃が記載された搭乗券、または旅行代理店の領収書を収支報告書に添付するほか、搭乗券の半券も添付する必要がある」としていますが、山井議員のこの支出には羽田?福岡往復の航空運賃の搭乗券、領収書、半券のいずれも添付されていません。旅行代理店の領収書を紛失したならば、再発行を旅行代理店に依頼することも可能ではないかと考えますが、山井議員は飛行機の半券を紛失したとして自身で作成した「支出証明書」を添付しているのみです。
支出を客観的に証明するものが全くないのに、政務調査費を支給することは認められません。
監査委員の権限で調査し、羽田?福岡往復飛行機運賃及び小作?羽田、福岡空港?小倉の往復交通費を返還させるよう求めます。
2) 山井議員は10月14日?15日の「電機連合議員団会議」に出席して小作?熱海往復交通費8,400円を政務調査費から支出しています。添付された「会議次第」を見ると、一日目の日程の前半は「議員団総会」であり、その後に講演会などが行われています。電機連合東京地方協議会のホームページを見ると「電機連合は、電機・電子・情報関連産業およびその関連産業の労働組合を結集した組織」とあります。電機連合議員団総会もまた前項と同じく労働組合にかかわる政治活動であり、政務調査費を充当することは認められません。
監査委員の権限で調査し、小作?熱海往復交通費を返還させるよう求めます。
3) 榎澤誠議員は、「広聴費」として会場借上料208,000円を支出しています。B
EAUTY SALON LIGHT(ビュー手ィサロン ライト)が出した領収書によれば賃料は1回に 付き2,000円で、19年度中に104回貸したとなっています。この店は美容院です。会議室を貸すという表示はありません。「会議室を貸していますか」「2階にある書道教室は会議室として貸していますか」とBEAUTY SALON LIGHTに電話して尋ねたところ、「貸していません」と返答がありました。私的なかかわりによる部屋の貸し借りであることがうかがえます。添付された11枚の領収書には通し番号が付いていません。
榎澤議員はここで104回にわたり訪ねてきた市民と面談を行ったとのことですが、緊急の場合は私的に面談の場所を借りることもあるいは仕方ないかもしれませんが、あらかじめ面談の申込み等があるはずであり、公的な施設等を借りることは十分可能です。そうすればはるかに少ない費用で会議や面談ができるはずです。この多額の支出は社会通念上、政務調査費に適合しません。
監査委員の権限で調査し、会場借上料を返還させるよう求めます。
  
4) 榎澤議員は「広聴費」として駐車場代50,000円を支出しています。青梅商業協同組合が出した領収書によれば、「駐車場パスカード平成19年6月より平成20年3月まで」とあります。榎澤議員を訪ねてきた人たちの駐車場代に充てたものと思われますが、いつどのように使ったかが不透明であり、政務調査費からこうした高額の駐車場代を支出するのは、社会通念上の妥当性を超えています。前項で述べたように公的な施設などを借りれば駐車場代は必要ないか、あるいははるかに安く済むはずです。以上の理由からこの支出は認められません。
監査委員の権限で調査し、駐車場代を返還させるよう求めます。
5)   榎澤議員は〈調査旅費」として平成20年2月28日「青梅商工会議所商業部会 視察研修会」に参加した費用3,000円を支出しています。行く先は「静岡県静岡市呉服町商店街および御殿場市プレミアムアウトレット」です。領収書の宛名は「(有)酒井家」となっており、後から別の字で「えのさわ」と書き込んであります。このことから商工会議所商業部会の一員の「酒井家」として参加したことが分かります。個人の商業活動の視察と議員の調査活動とは区別されるべきであり、この支出は認められません。
 監査委員の権限で調査し、「青梅市商工会議所商業部会 視察研修会」参加費を返還させるよう求めます。
6)  山本佳昭議員は「調査旅費」として11月15日1,780円を支出しています。出納簿および添付資料によれば、ホテルグランドヒル市ヶ谷で開かれた「前参議院議員 藤井もとゆきの国政報告会」に出席した交通費です。「この催物は、政治資金規正法第8条の2に規定される政治資金パーティです。」と記されています。この政治資金パーティは明らかに政治活動であり、こうしたパーティへの交通費も自己負担するべきであり、政務調査費から支出するのは認められません。
監査委員の権限で調査し、交通費を返還させるよう求めます。
7)  井村英廣議員は資料購入費として、書籍の購入に102,368円を支出しています。
そのうち以下の書籍82,819円分は、青梅市政務調査費の手引きにある「議員の行う調査研究活動のために必要な図書」とは言えず、社会通念上個人の用に充てるものであり、これらの書籍について政務調査費から支出することは認められません。
監査委員の権限で調査し、これらの書籍の代金を返還させるよう求めます。

平成19年6月30日購入
多摩らび43.45 1,000円
病気にならない生き方 1、2 3,360円
野菊とバイエル 570円
武田信玄 風・山 1,500円
武田信玄 林・火 1,340円
東京都の歴史散歩 上中下 3,780円
平成19年9月29日購入
蝉しぐれ 660円
多摩らび45 500円
多摩と甲州街道 2,625円
中原の虹1・2・3 5,040円
壬生義士伝 上下
1,320円
家庭医学館
6,300円
平成19年12月20日
五日市街道を歩く
1,365円
青梅街道を歩く
1,575円
慣用ことわざ辞典
1,533円
声を出して読みたい日本語 1、3
2,520円
声を出して読みたい日本語 2、3
2,730円
中原の虹 4
1,680円
多摩らび46・47
1,000円
平成20年3月31日
西多摩ぐるめ
1,000円
広辞苑(机上版)
12,600円
青梅市住宅地図
22,050円
坂の上の雲 1〜8
4,960円
病気にならない生き方 3
1,680円
スーパーマップル関東
3,990円
多摩らび48
500円
合計 87,178円
※実際の支出額面は0.95掛けされているため、合計82,819円となる。

第2 監査期間について
 本件支出は平成19年度ですが、公開されたのが平成20年6月以降であり、監査請求の期間内となります。

   地方自治法242条1項の規定により、別紙事実証明書を添え、必要な措置を求めます。

                          平成21年4月27日
         
監査請求人   青梅市議会議員 飛弾 紀子

事実証明書
1 山井正作議員 平成19年度政務調査費収支報告書
2 山井正作議員「19年度政務調査費:補足説明」
3 山井正作議員「調査研究活動記録票」5月21日?22日
4 山井正作議員「政務調査費支出証明書」
5 東芝グループ議員団第27回定時総会次第
6 東芝グループ議員団ホームページ コピー
7 山井正作議員の東芝グループ議員団2005年度上期議員活動報告書 コピー
8 山井正作議員「調査研究活動記録票」2月7日?8日
9 電機連合議員団会議 会議次第
10 電機連合東京地方協議会のホームページ コピー
11 榎澤誠議員 平成19年度政務調査費収支報告書
12 榎澤誠議員「平成19年度えのさわ誠政務調査費」  
13 榎澤誠議員「えのさわ誠 政務調査 面談(会場借用料)実績表
14 榎澤誠議員「会場借用」平成19年5月?平成20年3月 領収書
15 陳述書 
16 榎澤誠議員 駐車場パスカードH19.6より平成20年3月まで」領収書
17 榎澤誠議員「2/28商業部会視察研修会参加費」領収書
18 「商工会議所 商業部会 視察研修会」案内チラシ
19 山本佳昭議員 平成19年度政務調査費収支報告書
20 山本佳昭議員「政務調査費出納簿」
21 前参議院議員藤井もとゆきの国政報告会 ご案内
22 井村英廣議員 平成19年度政務調査費収支報告書
23 井村英廣議員 書籍購入領収書19年6月30日/9月29日/12月20日/
20年3月31日
政務調査費 ビフォア・アフター (2008年7月)
青梅市議会 平成19年度の政務調査費 計522万2336円が使われず、返還されました。15年度〜17年度は議員の報告書によれば100%、18年度は99.71%使われていた政務調査費が、19年度は61.03%にとどまり、約39パーセントが返還されたということになります。
 
平成19年1月自家用車購入・自動車保険料・飲食費などに使われていた政務調査費の返還を求めた私の監査請求ののち、同年4月より青梅市議会は政務調査費(1か月4万円・年額48万円)の使途基準を厳しくしました。その結果がはっきりと出たと言えます。
 
使途基準の主な見直し (詳しくは市議会ホームページ「政務調査費の手引」をご覧ください)
 
○ガソリン代・電話代・携帯電話代・自宅事務所の固定資産税・自動車整備費などに使われるなど、公私の境目が明快でない「事務所費」を認めない。
○飲食を伴う各種団体の会合(総会・新年会)の会費や、個人参加の年会費(自治会費など)、政党の活動費(党費を含む)への支出も認めない。
○領収書添付が義務付けられる。
 
そして提出書類には成果物を添付することとし、議会事務局が精査した結果、総額約522万円の返還があったことが、7月3日開かれた「青梅市特別職報酬等審議会」(担当は職員課)に報告されました。 
傍聴したところ審議会委員からは、厳密にチェックするようになったら使用額が減ったという事態に、失望の声が出ていました。議員はもっと真剣に勉強してほしい、という苦言も呈されました。
 
今後について
審査会は月額4万円という額は当面認めていこうという方向のようです。
議員の中には、「現行の使途基準は使い勝手が悪いから再び見直してほしい」という声もありますが、私は現行の使途基準のままで、事務局が厳しいチェックを続けることが大切だと考えます。
ひだ紀子の政務調査費 報告
領収書や成果物とともに事務局に提出したものです。
3月15日「みどりのオンブズマン」の監査請求に監査委員会が結論を出しました。
昨年の議長交際費での飲み食い2件(高野元議長2月23日・中村現議長10月5日)について、「飲み食いの相手は議員のみであり、交際費を支出するのはおかしい」といった内容の結論が出ました。「青梅市のこうむった損害」を返却させるよう勧告が出されました。

またこうした支出を議会事務局が認めてきたことも、「内部チェック機能が不十分であった」として、
1、法令に違反していないか確認できる程度に、会合の内容や出席者の地位を表示する必要がある。
2、透明性を確保し、誤解を招くことのないよう、交際費支出基準を定めるなどの改善が必要。
といった要旨の意見がつけられました。

のりこの一言→議長交際費で「おごってもらった」市議会議員の名前は公表されませんでした。議長ともども税金の私物化に加担していたのに。
また同じく議員と飲み食いしていたことが判明した市長交際費の「行政打ち合わせ」については、監査請求は却下されてしまいました。提訴して、市民の手に取り返したいと考えています。

監査委員会は、市長サイドと議会サイドが一緒に飲み食いするのは、「市の事務の円滑、適正な遂行を図る上で必要なことであるから」と、適正な支出だと判断しています。

のりこの一言→どう理由をつけても「市民の税金でご馳走を食べ、ただ酒を飲んでいた」のはおかしいと思います。自分のお金でやってください。

議会事務局について
のりこの一言→青梅市議会では長年にわたり、議員「先生」たちが議会事務局を小間使いと考えているようなふるまいがあった様子。(何年か前、選挙資金を議会事務局に封筒詰めさせた、というとんでもない話もありましたっけ)
そのためにチェック機能が鈍ったのでしょうか・・・立川市では議会事務局が、政務調査費についてもその他の支出についても、かなりきびしい目を光らせていると聞きますが。

のりこのもう一言→議長交際費の「重要事項協議」の中身について、「いっさい知らない」と議会事務局から私に返答がありましたが、今回の監査の調査結果を見ると、議会事務局も飲食の席に参加していたことが分かりました。一市民の私はだまされていた、ということですか??

監査委員会で陳述
2月9日監査委員の前で陳述をしました。かいつまむと次のような内容です。
・市長交際費、議長交際費ともに『行政打合せ』『重要事項協議』ということで料亭などで飲食をしている。公的な付き合いならば職員が段取りをするのが普通である。しかし職員は「これらの内容、出席者について何も知らない」という。議事録を始めとする記録も一切無いという。
・領収書を見ると明らかに宴会だと思えるものが多い。
・市長と議長が互いの交際費で半分ずつ出し合ってこのような宴会を開いている例も過去に5件見つかった。チェックする立場の議長とチェックされる立場の市長がこのような宴席を公費で持つというのは疑問である。
・事務方もノーチェックでこのような経費を支出していた。長年にわたり、馴れ合いがあったというほかない。

詳しくは→陳述書 ここをクリックすると陳述書が別ウインドウで開きます。
さらに抗議も!
ひだ紀子が監査請求した政務調査費について、1月末議員3名が自主返還をしてきたことを理由に、監査請求が却下されました。
各議員の返還額

野嶋議員 17年度分29,665円 (監査請求は176,872円)
井村議員 16年度分36,000円
     17年度分 8,500円 (監査請求は115,000円)
村上議員 16年度分    642円
     17年度分17,318円 (監査請求は115,000円)
 
「約45万円について監査請求したのに、約9万円が返還されたからこれでよろしい、というのはおかしい。監査委員は返還額が適切かどうかを領収書など提出させて監査すべきである」
と抗議しました。
監査委員に対し「みどりのオンブズマン」ひだ紀子が陳述をおこないます。
どなたでも傍聴できます。
◇◆◇日時・2月9日(金)午後1:30福祉センター2階シルバー指導員室◆◇◆
住民監査請求とは?
住民が、自分が住んでいる自治体の職員等について、違法もしくは不当な財務会計上の行為があると認めるとき、これを証する書面を添えて、監査委員に対し、監査を求め、必要な措置(返還など)をとるよう請求する手続き。(地方自治法第242条による)
1月17日、青梅市監査委員会に三件の監査請求を出しました。
「税金の使い方がおかしい」と市民が受け止めた場合、この「監査請求」がムダ使いされた税金を取りもどす方法です。青梅市の監査委員は2人。西村弘市議会議員と小澤英喜さんです。監査請求が認められなかった場合は住民訴訟を起こすことができ、各地で活動する市民オンブズマンたちはこの住民訴訟でムダ使いを返還させている事例が多い。
内部監査では問題が多いとして外部監査を選択できる制度を作る自治体が少しずつ増えています。その場合は 公認会計士 ・ 弁護士 ・ 税理士 ・ 監査事務等経験者 など専門的な監査力を持つ人が監査を行うことになり、公平性・透明性がより確保されます。
青梅市もこの外部監査制度、検討して欲しいものです。
今回「みどりのオンブズマン」ひだ紀子が出した監査請求
市長交際費 平成18年1月?3月に料亭・料理店で5回にわたり飲食に使われた費用
計20万2033円
議長交際費 ・平成18年2月?10月に料亭・料理店で3回にわたり飲食に使われた費用
計6万750円
・平成18年4月21日に市幹部会との懇談会に使われた費用
5000円
・平成18年6月28日正副議長就任挨拶の手土産代
1万3176円
議員政務調査費
・平成17年度に野嶋議員が使った「軽自動車購入代」
17万6872円
同年度に村上議員が使った「自動車保険料」
内訳不明だが、事務所費15万8961円に含まれる
・同年度に井村議員が使った「会派共同研究費」
11万円 実際は「弁当・菓子代等」
注:監査請求はその支出に関する情報を得ることができる時からさかのぼって一年間以内のものに対して出すことができます。
議長交際費 ・・・正副議長が市議・市長・助役・職員と飲食した費用を取り戻すため提訴しました!!
1、議長交際費において、18年8月29日の重要事項協議賄代として35,850円が
 支出されました。

2. 本件支出の名目は「重要事項協議賄代」です。

3. 「賄い」とは「食事を用意して食べさせる」と広辞林に書かれています。

4. つまり、本件をそのまま読めば「重要事項」の「協議」の際の「賄い」と
 いうことになります。

5. 監査結果によると出席者は「正副議長、議会運営委員会の委員、市長、助
 役,企画部長、総務部長、議会事務局長」とあります。

6. そこで原告は、本件は議会運営委員会の「食事代」と推測します。

7. 議会での食事代は、「本人負担」が原則です。

8. その上、支出先は「割烹 蔵」で一人前/2,390円とありますが、「割烹 蔵」
 はカウンターと仕切りのついたて等もない客席だけの店であり、ここで市議
 会の重要事項を協議できるとはとても考えられません。 


9. 仮に、議会運営委員会が長引き、夜食であったとしても単価が高すぎます 
 し、酒が入っていたとしたらもっと問題です。


10. このような食事代を公費で支出するのは、社会通念を逸脱し、また、裁量
 権の逸脱で違法です。

11. よって本件支出は、社会通念を逸脱し、また、裁量権の逸脱で違法な支出

 であり、地方自治法2条14項に違反しているので、支出命令者である議会事務局次長に、損害を請求するよう求めました。
青梅市長交際費
    料亭などで議員と飲食した費用を取り返すため、東京地方裁判所に提訴しました!!
1、市長や助役が「行政打ち合わせ」という名目で、以下のような会合を持っていたことが、監査の結果分かりました。

市に何度たずねても出席者は決して明かされなかったのですが、相手は議員だったのです。

支払日 出席者 金額
店名
1月23日 市長、助役、議員2名 42,945 和田市
1月27日 市長、助役、企画部長、新庁舎建設
担当幹、議会事務局長及び議員8名
50,900 東峯園
3月9日 助役、議員2名 17,300
3月22日 市長、助役、議員1名 22,628 清河園
3月29日 市長、助役、議員4名 68,250 和田市

2.以下、出席者と飲んだ酒について表にしました。

支払日 出席者 店名 単価
1月23日 4名
酒-10本。ビール-2。
和田市 10,736
1月27日 13名
ビール5本。酒-8本。紹興酒-6本
東峯園 3,915
3月9日 3名
酒-10本、ビール-1本
5,767
3月22日 3名
ビール1、ワイン1本。酒-5杯
清河園 7,546
3月29日 6名
酒-21本。ビール6本
和田市 11,375

3. 以下、監査結果から宴会の理由を表にしました。

支払日 名目 出席者 単価
1月23日 3月議会運営に付いての協議 市長、助役、議員2名 10,736
1月27日 新庁舎建設にかかる意見交換 市長、助役、企画部長、新庁舎建設担当主幹、
議会事務局長及び議員8名
3,915
3月9日 3月議会中、急遽必要とした場 助役、議員2名 5,767
3月22日 3月議会運営について協議した場 市長、助役、議員1名 7,546
3月29日 3月議会終了後の今後の姿勢の
諸課題に付いての協議
市長、助役、議員4名 11,375


4. 以上の事実より、本件「行政打ち合せ」の相手は全て「議員」であり、議員の接待、又は慰労会程度のものであったことが推測されます。

5. 監査結果を読むと、一人当たりの金額が安いので社会通念を逸脱していない、というようです。

6. しかし、本件は全てが議会対応であり、議会対応に宴席を設ける必要はありません。また、監査結果にも接待相手である出席議員の氏名も明かしていません。このような議員を接待に公費を支出するのは、社会通念を逸脱し、また、裁量権の逸脱で違法です。

7. よって、本件支出は社会通念を逸脱し、また、裁量権の逸脱で違法な支出
であり、地方自治法2条14項に違反しているので、竹内俊夫、支出命令者である秘書広報課長に損害を請求するよう求めました。

市長交際費について調べました
市長交際費とは

市長が公人として市政のために外の人たちとお付き合いをするために使うお金←市長の税金の使い方の基本姿勢が分かります。

調査の方法と経過 
1、5月22日

平成11年11月(竹内俊夫市長就任)から平成17年度分までの6年4ヶ月の市長交際費の支出明細を情報公開請求した。
紀子のひと言・・・リストは膨大なため「市政ウオッチ青梅」で項目を絞って表にしてみました。 

年度 総額 月平均         (小数点以下四捨五入) 行政打合せ 弔慰(香典・花代等)
平成11年度 (11月末に竹内市長就任なので、4ヶ月間)
118万3358円 29万5840円 52万3605 円 17万6475円
平成12年度 291万3479円 24万2790円 64万5463円 53万1500円
平成13年度 239万6578円 19万9715円 59万3802円 46万2400円
平成14年度 230万2241円 19万1853円 75万4394円 37万3750円
平成15年度 193万3158円 16万1097円 63万2989円 46万4750円
平成16年度 218万8956円 18万2413円 68万5317円 43万5250円
平成17年度 236万8360円 19万7363円 75万7275円 50万9350円
平成18年度(4月から9月・インターネットで公開) 50万6531円  (6か月分) 8万4422円 0円 15万8531円    (6ヶ月分)

2、黒塗り箇所が386箇所もあったため、「弔慰」(葬儀の香典・花など)と「行政懇談会」20000円の支出について、相手の役職などを公開するよう不服申立てをした。
                           ↓
9月23日「青梅情報公開審査会」が開かれた。ひだ紀子の申立ては認められ、「相手の役職などを公開するよう」答申が出た。
紀子のひと言「審査会の結論は早々と出たと聞くが、わたしに通知されたのはなんと約2ヵ月後。なぜこんなに待たされるの?」

そして12月19日現在、この答申に従うか否か、市長の判断はまだ出ていない。審査会から3ヵ月がたとうとしている・・・

3、リストを調べると「行政打合せ」という項目があり、支払い先として料亭・料理店の名前が並んでいる。この項目の総額は約460万円。市長交際費の1/3に当たる。確認のため領収書・支払命令書の情報公開を求めた。市からは「領収書をファイルから抜き出す事務作業にかなりの日数がかかりそうだ」との説明があった。
                             ↓
領収書は100枚以上あった。「だれと飲食したか?」が明記してあるものはわずか4件。あとは出席者(つまり接待相手)も、打合せの目的も、不明。市長と助役が交代で出席している様子だが、市の職員はこの「行政打合せ」の内容についてまったく知らないそうだ。※クリックすると行政打合せリストが開きます

紀子のひと言・・・料理・酒の並ぶ請求書はどうみても宴会でしかない。
また酒屋で酒を約1万8千円買い食料品店で約5万円の酒の肴を買ったという領収書もある。市長選のすぐ後である。再選のお祝い?

この日平成 15 年 11月29 日の酒類の買い物リスト
ボージョレーヌーヴォー
1本
2,600円
マコンヴィラージュヌーヴォー
1本
2,300円
太古屋久の島1.8リットル
1本
2,500円
琉球1.8リットル
1本
2,500円
澤乃井五段仕込1.8リットル
3本
5,535円
カーパードライ大瓶
6本
1,920円
小計
17,355円
消費税
867円
端数値引
22円
合計
18,200円
10月16日「行政打合せ」について市長に公開質問状を提出した

質問事項(要約)

1  なぜ庁内で行わなかったか?
2 議事録はあるのか?
3 料理や酒は必要なのか?
4  ホームページに公表するようになったとたん「行政打合せ」がなくなった。する必要が今年度からなくなったのか?
5  接待相手や打合せの目的など文書を作り市民に納得のいく説明を

市長からの回答(要約)

1 庁外で行うほうが効率的だと判断したから。
2 議事録は存在しない。
3 料理や酒は相手との信頼関係や友好関係を構築、維持増進するために時には必要
4 ホームページで公表するようになってから行政打合せがないのは、たまたま支出のある行政打合せがなかっただけ。
5 過去のものについて新たに文書を作成することはできない。

紀子のひと言(ではすまないが)・・・

○「青梅市は480億円の借金をかかえている」と、市議会を傍聴していた時、答弁にありました。行財政改革をうたいながら、6年間にわたり市長は行政打合せのたびに料亭で市税を使っていたのでは、納得がいきません。

○市長がたとえば友人・家族と飲食をしたのか、あるいは市にとって欠かせない大切な打合せをしたのか、市民には区別がつきません。
私たちの税金を使ったのですから、きちんとした説明が当然あるべきでしょう。

○それに市長がどんな人たちと公的な立場でお付き合いしているのか、市民にちゃんとわかる形で示してほしいのです。偏り(かたより)があった場合、それが積み重なれば、行政の公平性にも支障が出る場合がありえるからです。

青梅市議会・議長交際費を調べてみました
驚いたのは「支出基準がない」ということです。
領収書を見ていくと、市長と同じく市議会議長も、税金で飲むことを躊躇しない様子がよく伝わってきます。
市長と同じく、議長交際費の1/3も料亭・料理店での飲食に使われていたのです。
調査の方法と経過
2006年10月16日情報公開請求。
11月10日、青梅市議会議長交際費の明細(平成14〜17年度)が公開された。

重要事項協議の際の賄い代」という項目に不明の点があったので、これらについての資料・領収書などを11月21日追加請求した。また18年10月までの分についても追加請求。

12月13日領収書・支払命令書が公開された。
市内料亭・料理店で飲食の領収書が出てきた。

交際費総額
項目
金額
全体に占める割合
平成14年度
82万8850円
「重要事項協議のための賄代」
30万2217円
約37%
平成15年度
90万7009円
「重要事項協議のための賄代」
35万9671円
約40%
平成16年度
97万9265円
「重要事項協議のための賄代」
25万6045円
約26%
平成17年度
54万 0025円
「重要事項協議のための賄代」
8万5466円
約16%
この協議の内容について議会事務局職員はまったく知らないという。
市長交際費の時と同じで議事録もない。出席者も不明。
市内の有名料亭・料理店などで行われ、領収書をみると酒を飲んでいる場合がたいへん多いことも判明した。
15年3月24日にはあきる野市の高級料亭でこんな請求書が出されている
山桜コース(料理)
8000円
5
 
ビール
700円
3
 
いいちこ
3500円
1
 
ワイン
5600円
1
 
梅干・レモン
1800円
1
 
 
小計
 
53000円
 
奉仕料
 
5300円
 
消費税
 
2915円
 
 
61215円
→紀子のひと言  職員が「まったく知らない」という点では市長交際費と同じ。また利用した店によってはカウンターと座席のみ(ついたてもない)の料理屋もあり、市議会の「重要事項」を話し合う環境??? と驚いてしまいました。

平成16年2月23日、3月29日、6月22日、16年10月4日、17年7月19日の「重要事項協議の際の賄代」は市長交際費と折半していた。問い合わせると市長部局(市長・助役を含む)と行った「協議」だという。

→紀子のひと言 本来は市長部局をチェックする立場の市議会議長がこのような宴席で「重要事項協議」を行うとはとんでもないことです。もちろん領収書からお酒の量を見ると、これは単なる「飲み会」だと分かります。青梅市中枢部をになう人たちは税金で飲むことに慣れきっているようです。

竹内市長は「行政打合せ」(今回判明した市議会議長との飲食の席も5件入っていた)の飲み食いの席について質問状を出したところ、「記録がないので答えられない」と回答している。