市が議員に掛ける生命保険 〜これもまた議員特権の一つ
4月23日に当選証書を受け取り、議員としてのいろいろな手続きが始まりました。そのなかに「団体定期保険」の加入申込書がありました。中身を見ると生命保険です。どうして市が議員1人1人に生命保険をかけてくれるのかしら?
1人10口で、掛け金は14,440円。議員は28人ですから、総額403,200円/年の税金を使うわけです。

議員は「非常勤特別職」という身分です。市に「ほかの職員や非常勤特別職の人たちにもこういう生命保険をかけているのですか?」と聞いてみました。答えは次のとおり。

1、平成17年度まで一般職員にも団体生命保険をかけていた。厚生事業の一つとしてである。しかし公務に際しての災害補償制度があるので、もう一つ掛けている必要はないと考え、廃止した。17年度は1,485人の常勤職員がいて一年に総額623万円かかっていた。
2、消防団員には「消防団員福祉共済制度」の保険を年額1人3,000円掛けている。それ以外の非常勤特別職には生命保険は掛けていない。
紀子の一言→消防団員は危険の大きい仕事だから納得もいきますが、議員に生命保険を掛けるのは特別待遇ではないでしょうか?
わたしは申し込みをしないことにします。

※参考として、東京都内で団体定期保険を掛けている自治体を載せます。
区では掛けないところが多いようですね。墨田区の20口というのは全国的に見ても突出していますが。

八王子市(議員1人あたり3口)・三鷹市(5口)・府中市(10口)・昭島市(1口)・調布市(5口)・町田市(1口)・小金井市(5口)・小平市(1口)・日野市(2口)・東村山市(5口)・国立市(10口)・福生市(10口)・稲城市(2口)・あきる野市(10口)・墨田区(20口)・品川区(10口)

※10口で死亡の際に100万円が支払われます。
みどりのオンブズマン 調査レポート
★青梅市議会は視察の時はグリーン車を使っています。都内の26市のなかで議員のグリーン車使用は八王子市、府中市、そして青梅市のみ。この三市は議員特権に疑問を持たない議員の比率も高いのではないでしょうか。
青梅市議会議員の政務調査費を調べてみました
軽自動車購入・固定資産税・弁当お菓子代が研究費?
政務調査費・・・議員の調査や研究活動のために支給されるお金。
青梅市では議員一人当たり年間48万円。領収書添付の必要なし。
年間支給総額1344万円。
調査の方法と経過

1、平成18年11月21日に、市議会議員の提出した「政務調査費支出報告書」平成15年度〜17年度分を情報公開請求し、12月13日公開されました。

 政務調査費としては疑問のある支出が、たいへん多いことが明らかになりました。

 →紀子のひとこと  目黒区で政務調査費の不正支出が指摘され、昨年12月、公明区議が総辞職したのはまだ記憶に新しいです。青梅の場合は、領収書の添付もなしでOK。1年1回A4一枚の報告書で、年間48万円が、報酬以外に支給されます。議員全員が全額支給を受けています。この報告書、非常にずさんな書き方をしている議員が多いのにはびっくり。項目と内容が適合していない場合も多く、議会事務局はほとんどノーチェックでこれらを認めてきています。

政務調査費としては疑問のある支出

・自動車購入・駐車場賃借代
1名
・自動車維持管理・整備代 
3名
・自動車保険料     
1名
・事務所固定資産税 
1名
・調査旅費以外のガソリン代 (自家用車と思われる)
8名
・保険代(内容不明) 
1名
・名刺作成代  
3名
・携帯電話 
4名
・会派の会費
2名
・自治会・消防団等の懇談会会費
1名

 →紀子のひとこと みなさん、これが調査・研究の費用と言えると思いますか? 

○軽自動車を買った議員は、16年度19万6535円(電話代と込み)17年度17万6872円を計上しています。ローンで支払っているのでしょうか。個人資産である自動車を政務調査費で買ってしまうなんて、常識はずれ。この議員さんはこの自動車の駐車場賃貸料も政務費から出しています。

○携帯電話や名刺も調査・研究以外の「私用」で使っていることが多いはずです。

○「会派の共同研究費」だとして16年度に12万円、17年度に11万円を政務費から支出した議員もいますが、同じ会派だった人3人に確かめたところ、「会派の会費であり、まとめて買う弁当・菓子代にあてていた」そうです。

○自治会・消防団などの懇談会費を「広聴費」につけていた議員。広聴会を開いて市政や政策について市民意見を聴くのが「広聴」ではありませんか? お客として出かけて飲み食いしたお金を「政務調査費」から出すなんておかしいです。

○「調査旅費」に調査旅費を計上してさらに別項でガソリン代を取った議員がたくさんいますが、「私用で使ったのではない」という証明はできるのでしょうか。

いずれのケースも公私混同と言えます。一般企業ではまず許されないでしょう。第一、領収書なしでこんな大金をばんばん出す企業はありません。 何度も言いますが、これは私たちが払った税金なのです。議員28名に対して毎年1344万円が支払われているのです。